
京都市の空き家で固定資産税はどう変わる?負担を抑える具体策を解説
京都市内に空き家を所有していると、固定資産税の負担について不安を感じている方は少なくありません。
最近は空き家対策が全国的な課題となり、京都市でも非居住住宅への課税や各種制度の見直しが進んでいます。
その一方で、小規模住宅用地特例などを上手く活用すれば、税負担を抑えつつ空き家を有効に管理することも可能です。
しかし、どの情報が自分の空き家に当てはまるのか分かりにくく、判断を先送りにしている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、京都市の空き家と固定資産税の基礎から、新たな空き家税のポイント、具体的な対策までを順を追って整理します。
まずはご自身の状況を重ね合わせながら、無理なくできる見直しのヒントを一緒に確認していきましょう。
京都市の空き家と固定資産税の基礎知識
まず、京都市で空き家とされる建物は、人が居住していない状態が続いている住宅全般を指します。
日常的に生活の本拠として使われていない別荘的な利用や、短期の滞在にのみ使われている住宅も、実態として居住の有無が判断の大きな手掛かりになります。
さらに、倒壊や衛生面の危険があるものや、管理が不十分で景観や周辺環境に悪影響を与えているものは、国の空家等対策特別措置法に基づき、管理不全空家や特定空家として扱われる場合があります。
所有者としては、単に人が住んでいないというだけでなく、建物の状態や利用実態も含めて、自分の空き家がどのように位置付けられるのかを把握しておくことが大切です。
次に、京都市の空き家にかかる固定資産税と都市計画税の基本的な仕組みを押さえておきましょう。
いずれも、毎年1月1日時点での所有者に対して、土地や家屋の評価額を基準に課税されます。
建物が住宅として利用されている場合、その敷地は住宅用地とされ、小規模住宅用地や一般住宅用地として課税標準額が大きく軽減されますが、居住実態がなく非住宅的な使い方が強くなると、こうした軽減の対象とならない可能性もあります。
自分の空き家が現在どのような区分で課税されているかは、京都市から送付される課税明細書や市税事務所で確認できますので、毎年度の内容を見落とさないよう注意が必要です。
また、空き家の税負担を考えるうえで重要なのが、小規模住宅用地特例などの税の優遇措置です。
京都市では、住宅1戸あたり200㎡までの敷地部分を小規模住宅用地とし、固定資産税の課税標準額を価格の1/6、都市計画税を価格の1/3とする特例が設けられています。
適切に管理され、居住や賃貸などの住宅として利用されている土地であれば、空き家であってもこの特例が適用される場合がありますが、管理不全空家や特定空家として勧告等を受けると、住宅用地特例が外され、税負担が大きく増えるおそれがあります。
このため、空き家の所有者は優遇措置の条件と、自身の物件の管理状況を早めに確認し、不要な負担増を招かないよう備えることが重要です。
| 区分 | 主な内容 | 税負担への影響 |
|---|---|---|
| 通常の住宅用空き家 | 適切管理の非居住住宅 | 住宅用地特例適用の可能性 |
| 管理不全空家 | 老朽化や管理不足の空き家 | 住宅用地特例見直しのリスク |
| 特定空家 | 倒壊危険など著しい問題 | 住宅用地特例解除や負担増 |
京都市内の空き家を放置した場合の税負担リスク
まず押さえておきたいのは、空き家を長期間そのままにしておくと、「管理不全空家」や「特定空家」に該当すると判断されるおそれがあることです。
国の空家等対策特別措置法や関連省令では、管理が不十分な空き家について、市区町村が指導や勧告等を行う仕組みが整えられています。
京都市でも、この仕組みに基づき、管理不全の状態が続く敷地については、固定資産税等の住宅用地特例を解除し、税負担を引き上げる方針が示されています。
実際に住宅用地特例が外れると、固定資産税・都市計画税の負担が最大でおおむね数倍に増える場合があるため、放置は大きなリスクになります。

次に、国の法改正と京都市の方針の動きも見ておく必要があります。
近年の法改正により、従来の「特定空家」に加えて、倒壊などの危険までは至らないものの、放置すると特定空家になりかねない「管理不全空家」も、住宅用地特例の見直し対象に位置付けられました。
京都市の空き家対策関連資料でも、管理不全状態の空き家の敷地について特例を解除し、適正な税負担を求める方向性が示されており、所有者に対する税制面からの働きかけが強まっています。
このため、今後は「危険な空き家だけが対象」という従来の感覚のまま放置すると、思わぬ税負担増につながるおそれがあります。
さらに、固定資産税そのもの以外の費用が膨らむ可能性も見逃せません。
建物や庭木の傷みが進めば、将来の解体費用が高額になりやすく、倒壊の危険やごみの不法投棄などが発生すると、緊急的な補修や撤去への対応費用も発生します。
また、外壁の崩落や雑草・害獣被害などを原因とする近隣からの苦情対応や、場合によっては損害賠償請求への備えも必要となり、時間的・精神的負担も無視できません。
このように、空き家を放置することは、税金だけでなく、解体・維持管理・近隣トラブルへの対応といった多方面のコスト増につながる点を意識しておくことが重要です。
| 項目 | 放置した場合の主なリスク | 早期対応による効果 |
|---|---|---|
| 固定資産税等 | 住宅用地特例解除による税負担増 | 適正管理で特例維持の可能性 |
| 建物・敷地 | 老朽化進行による解体費用の増大 | 計画的な修繕・解体費用の抑制 |
| 近隣関係 | 苦情増加や損害賠償リスク | 良好な関係維持と紛争予防 |
京都市の空き家税(非居住住宅利活用促進税)の基本ポイント
京都市では、非居住の住宅に対して「非居住住宅利活用促進税」という新たな市税が導入されます。
空き家や別荘などとして長期間使われていない住宅に負担を求めることで、売却や賃貸などの利活用につなげ、住宅供給の促進や空き家の発生抑制を図る狙いがあります。
課税開始は令和8年度以降とされており、現時点では制度の概要や考え方が京都市から公表されています。
まずは、この新税がどのような性格の税金なのか、全体像を押さえておくことが大切です。

非居住住宅利活用促進税の課税対象は、おおむね「人が長期的に居住していない住宅」が中心となります。
京都市の資料では、固定資産税の課税単位と同じく「家屋」を基本とした課税とされ、住宅として使われているかどうかが判断の出発点になります。
一方で、将来自らが居住する予定で一時的に賃貸に出している場合や、相続後の売却予定の空き家など、一定の利用・流通に向けた動きがあるものは、課税対象から除かれる例として示されています。
固定資産税評価額が一定額未満の場合も、当初期間は課税の対象外とされています。
税額の計算は、家屋の固定資産評価額などを用いる「家屋価値割」と、土地の評価額と床面積を用いる「立地床面積割」を組み合わせる仕組みです。
家屋価値割は「固定資産評価額×税率0.7%」、立地床面積割は「土地の1㎡当たり評価額×床面積×区分ごとの税率」とされ、固定資産税額そのものではなく評価額との関係で負担が決まります。
立地床面積割の税率は、家屋の固定資産評価額が一定水準を超えると段階的に高くなる仕組みが示されており、資産価値の高い非居住住宅ほど負担が重くなる方向です。
これにより、居住利用への転換や売却・賃貸への動機付けを高めることが意図されています。
| 項目 | 内容 | 所有者への影響 |
|---|---|---|
| 対象となる住宅 | 長期無居住の住宅 | 利用実態の確認必要 |
| 課税の仕組み | 家屋価値割と立地床面積割 | 評価額が高いほど負担増 |
| 負担が増える例 | 高額評価の空き家・別荘 | 利活用や売却の検討促進 |
| 負担が増えにくい例 | 一定額未満の評価の住宅 | 当初期間は課税対象外 |
京都市で空き家の税負担を抑えるための具体的な対策
京都市内に空き家を所有している場合でも、活用の仕方によって固定資産税や今後導入予定の非居住住宅利活用促進税の負担は大きく変わります。
賃貸として人が居住する状態になれば、住宅用地の特例による土地の税負担軽減が続く一方で、新税の対象外となる可能性があります。
反対に、全く利用せず非居住のまま放置すれば、将来の新税に加え、管理不全空家や特定空家に該当した際の固定資産税優遇解除のリスクも高まります。

そのため、賃貸・売却・利活用・解体といった選択肢の特徴と税負担の違いを整理して検討することが重要です。
具体的な利活用としては、長期賃貸だけでなく、親族の居住や一定期間の自用利用など、居住実態を伴う使い方も検討できます。
京都市が導入を予定している非居住住宅利活用促進税は、市街化区域内の非居住住宅を対象とし、家屋の固定資産評価額や立地に応じて税額が算定される仕組みです。
この新税の目的は、空き家や別荘などの流通・活用を促し、住宅供給と地域の居住環境を確保することとされています。
したがって、実際に居住させる、売却して所有を手放す、早期に解体して更地として別用途で活用するなど、非居住状態を継続しない工夫が税負担の抑制につながります。
なお、空き家を解体して敷地を活用する場合には、京都市が実施する「京都市空き家等の活用・流通補助金」など、解体費用の一部を補助する制度が用意されています。
この補助金は、一定の築年数の古い空き家を対象に、売却時の仲介手数料や狭小敷地に建つ空き家の解体工事費用を支援し、老朽空き家の放置を防ぐことを目的としたものです。
また、京都市空き家対策室では、地域の空き家相談員や建築士による無料の相談・専門家派遣制度を設けており、現地で建物の状態確認や活用方法、解体や改修の方向性などについて助言を受けることができます。
こうした補助制度や相談窓口を活用すれば、管理費や解体費の負担を抑えつつ、結果的に税負担の増加を防ぎやすくなります。
| 対策の方向性 | 税負担の主なポイント | 活用できる京都市の支援 |
|---|---|---|
| 賃貸や親族居住による活用 | 住宅用地特例維持による土地負担軽減 | 空き家相談員への相談・専門家派遣 |
| 売却や用途変更による所有整理 | 将来の非居住住宅税負担の回避 | 空き家等の活用・流通補助金の活用 |
| 老朽空き家の解体と敷地活用 | 管理不全空家指定リスクと維持費の抑制 | 解体工事費用への補助制度 |
まとめ
京都市内に空き家をお持ちの場合、固定資産税や都市計画税に加え、新たな空き家税によって将来の負担が大きく変わる可能性があります。
一方で、小規模住宅用地特例や各種優遇措置、補助金を上手に活用すれば、税負担や管理費用を抑えることも十分に可能です。
大切なのは、「まだ住んでいないから」「様子を見たいから」と放置せず、現状と今後の活用方針を早めに整理することです。
当社では、京都市内の空き家の状況確認から、税負担のシミュレーション、賃貸・売却・利活用・解体まで、お客様の事情に合わせた具体的な対策をご提案しています。
まずは、現在の税負担と将来リスクを一緒に整理してみませんか。
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