
リースバックで自宅売却したい方へ!相場や計算の基本をやさしく解説
自宅を売却して資金を確保したいが、できれば住み慣れた家からは離れたくない。
そう感じている方にとって、リースバックは有力な選択肢の1つです。
しかし、売却価格の相場や家賃の計算方法、将来の買い戻しの可否など、理解しておきたいポイントは少なくありません。
仕組みをよく知らないまま契約してしまうと、想定よりも資金が残らなかったり、家賃負担が重くなったりするおそれもあります。
そこで本記事では、自宅のリースバック売却について、相場の考え方や計算の基本、注意すべきリスクまでをわかりやすく整理します。
そのうえで、自分のライフプランに合った判断ができるよう、検討のステップも具体的に解説していきます。
リースバックで自宅売却する基本と注意点
リースバックとは、自宅を不動産事業者に売却し、その事業者と賃貸借契約を結ぶことで、賃料を支払いながら同じ自宅に住み続ける仕組みです。
売却代金を一括で受け取りつつ、引っ越しをせずに生活環境を変えずに済む点が大きな特徴です。
国土交通省のガイドブックでも、住宅資産を活用しつつ居住を継続する方法の一つとして位置付けられています。
一方で、所有権は手放し「賃借人」として住むことになるため、権利関係は通常の持ち家とは大きく異なります。
自宅を売却して住み続ける流れは、おおまかに「相談・査定」「売買契約・決済」「賃貸借契約・入居継続」という段階に分かれます。
まず自宅の価格やリースバックの条件について事業者から提案を受け、売却価格と家賃、契約期間などに合意すると売買契約を締結します。
決済で売却代金が支払われた後、買主との間で賃貸借契約を結び、そのまま入居を継続する形になります。
国土交通省の資料では、こうした資金調達と居住継続が同時に行われる点がリースバックの特徴として整理されています。
通常の自宅売却では、売買契約後に買主へ引き渡しを行い、売主は引っ越して別の住まいを確保するのが一般的です。
これに対してリースバックでは、売却と同時に賃貸借契約を結ぶため、売主は賃料を支払う借主となり、所有から利用へ立場が変わります。
また、契約期間についても、通常売却では長期的な住み続けの前提はなく、リースバックでは一定期間の賃貸借契約や更新条件が重要な検討項目になります。
国民生活センターは、売却価格や家賃、契約期間などが通常の売却や一般的な賃貸借と異なることを理解したうえで検討する必要性を指摘しています。
リースバックには、「ずっと住み続けられる」と誤解しやすい点や、将来の家賃改定、買い戻し条件など、特有のリスクがあります。

国土交通省や国民生活センターは、賃貸借契約の期間や更新の可否、家賃の見直し条件、買い戻しに関する取り決めを事前に十分確認するよう注意喚起しています。
また、売却後はクーリング・オフができないことや、事業者の経営状況によっては第三者に転売される可能性がある点もリスクとして挙げられています。
これらの点から、リースバックはメリットだけでなく、制度の仕組みと注意点を理解したうえで慎重に利用を検討することが求められます。
| 項目 | 通常の自宅売却 | リースバック利用 |
|---|---|---|
| 売却後の居住 | 引き渡し後は退去 | 賃貸借契約で居住継続 |
| 立場の変化 | 所有者から退去者 | 所有者から賃借人 |
| 主な確認事項 | 売却価格や引渡時期 | 売却価格と家賃条件 |
| 契約期間の考え方 | 売買後の期間設定なし | 賃貸借契約期間が重要 |
自宅売却価格のリースバック相場と計算の考え方
リースバックで自宅を売却する場合、売却価格は一般的な市場価格より低くなる傾向があります。
複数の事業者が公開している説明では、市場価格のおおよそ6~9割程度に収まる例が多く、7~8割前後を一つの目安とする考え方が広く用いられています。
また、国土交通省のガイドブックでも、市場相場より安くなることを前提に検討するよう注意喚起がなされています。
そのため、まずは「通常の売却価格」との差を理解したうえで、リースバック特有の条件を確認することが大切です。
次に、自宅の市場価格を把握するためには、土地と建物それぞれの要素を整理して考えることが重要です。
土地については、用途地域や最寄りの利便性、接道状況などが評価に影響します。
建物については、築年数や構造、管理状態、設備の新しさなどが主なチェックポイントです。
あわせて、周辺で成約している類似物件の価格帯を確認し、現在の一般的な市場価格の水準を把握しておくと、提示されたリースバック価格の妥当性を比較しやすくなります。
こうしたリースバックの売却価格が市場価格より低くなりやすい背景には、事業者側が長期の家賃収入を見込みつつ、一定の利回りを確保する必要があることが挙げられます。
さらに、将来の買い戻し特約が付く契約では、将来の再売買価格や空室リスクも織り込まれるため、通常の売却以上に安全側に価格が設定される傾向があります。

国土交通省や国民生活センターの資料でも、売却価格が相場より低くなり、総支払家賃が売却代金を上回る可能性がある点に注意するよう促されています。
したがって、売却価格だけでなく、その後の家賃負担や買い戻し条件を含めて総合的に判断することが重要です。
| 確認したい項目 | 主なチェックポイント | 注意して見る理由 |
|---|---|---|
| 自宅の市場価格 | 土地建物の状態・周辺成約事例 | リースバック価格の妥当性判断 |
| リースバック売却価格 | 市場価格の何割か・諸費用の有無 | 手取り資金と条件の比較材料 |
| 利回りや買い戻し条件 | 想定利回り・買い戻し特約の内容 | 将来の家賃負担や再取得負担 |
家賃負担を見据えた相場と毎月支払い額の考え方
リースバックの家賃は、一般的に「売却価格×期待利回り」を基準として算出されます。
期待利回りとは、事業者が投資回収のために見込む年間の利回りで、国民生活センターなどの資料でも、おおむね数%台半ばからやや高めの水準が想定されています。
例えば売却価格が2,000万円、期待利回りが6%の場合、年間家賃の目安は120万円前後となり、毎月に直すと約10万円が目安となります。
こうした利回り計算が前提となるため、通常の賃貸より家賃水準が高くなる傾向があることを理解しておくことが大切です。
次に、自宅を売却して得た資金と、今後支払う家賃総額とのバランスを見ることが重要です。
例えば、売却代金2,000万円を受け取り、毎月10万円の家賃を20年間支払うと仮定すると、家賃総額は2,400万円となります。
売却によって一時的に多額の資金を確保できても、長期的には家賃の総支出が売却代金を上回る可能性があるため、何年程度住み続ける予定なのかをあらかじめ想定しておく必要があります。
あわせて、売却代金の使い道や、老後資金・医療費など他の支出との兼ね合いも踏まえ、家賃の支払いを続けられるか冷静に検討することが不可欠です。
さらに、リースバックで提示された家賃が、周辺の家賃相場とかけ離れていないかを確認することも大切です。
国民生活センターは、リースバックでは家賃が近隣の賃貸住宅より割高となる事例があることを指摘しており、周辺で同程度の広さや築年数の賃貸住宅の家賃と比べることが推奨されています。
もし、周辺相場より明らかに高い家賃であれば、長期的な家計への負担が増す可能性が高いため、契約条件の見直しを求めるか、そもそも契約自体を慎重に再検討する必要があります。
このように、提示家賃・周辺相場・将来の支払い可能額を総合的に比較し、家計に無理のない範囲かどうかを見極める視点が欠かせません。
| 確認項目 | 見るべきポイント | 家計への影響 |
|---|---|---|
| 家賃算定の根拠 | 売却価格と期待利回り | 毎月支払い額の妥当性 |
| 家賃総額の目安 | 想定居住年数×年間家賃 | 売却代金との釣り合い |
| 周辺家賃との比較 | 同程度物件の相場水準 | 割高負担の有無 |
自宅売却で資金を確保したい方の判断フローと相談のポイント
まずは、リースバック以外にどのような資金確保手段があるかを整理しておくことが大切です。
一般的には、自宅を売却して賃貸住宅へ住み替える通常売却や、住宅ローンの借り換え・返済期間の延長などによる返済負担の軽減が考えられます。
また、国土交通省のガイドブックでも、リースバックはあくまで選択肢のひとつであり、他の方法と比較しながら検討することが重要とされています。
こうした選択肢を一覧にして、自身の状況に合うかどうかを冷静に見極めることが第一歩になります。
次に、老後資金や教育費など、今後の大きな支出を含めたライフプランと照らして検討することが欠かせません。
国民生活センターは、老後の住宅資産活用において、生活資金が長期にわたり必要となる点を踏まえ、資金が枯渇しないか慎重に試算するよう注意を促しています。
そのため、自宅を売却して得られる資金額と、今後の生活費・医療費・介護費などの見込みを整理し、何年分の生活を支えられるかを具体的に確認することが大切です。
あわせて、相続や将来の住まい方の希望も含めて家族と話し合い、リースバックが本当に適した方法かどうかを多面的に検討することが望ましいです。
さらに、リースバック契約を選ぶ場合は、契約条件の細部を事前に確認し、納得したうえで契約することが重要です。
国土交通省のガイドブックや国民生活センターの資料では、賃貸借契約期間、家賃の見直し条件、買い戻し特約の有無や金額などが、特に確認すべきポイントとして示されています。
また、国民生活センターは、強引な勧誘や、想定外の家賃値上げなどのトラブル事例が増えていることから、事業者の説明だけで判断せず、公的な相談窓口や専門家に早めに相談するよう呼びかけています。
このように、条件面とリスクを一つずつ確認し、不明点は遠慮なく質問しながら進める姿勢が、後悔しないための大切なポイントになります。
| 検討ステップ | 確認する主な内容 | 相談先の目安 |
|---|---|---|
| 資金確保手段の比較 | 通常売却やローン見直しとの違い | 金融機関窓口や不動産会社 |
| ライフプランの整理 | 老後資金や教育費の必要額 | 家計相談窓口や専門家 |
| 契約条件とリスク確認 | 家賃見直しや契約期間の条件 | 消費生活センター等の公的窓口 |
まとめ
リースバックは「自宅を売却して住み続ける」ことができる一方で、売却価格が市場価格より低くなりやすく、家賃負担も大きくなる可能性があります。
自宅の市場価格やリースバックの相場、家賃の計算方法を正しく理解し、老後資金や教育費などライフプラン全体で判断することが大切です。
当社では、自宅売却で資金を確保したい方に対し、リースバックの仕組みやメリット・デメリットを丁寧にご説明し、通常売却やローン見直しなど他の選択肢も比較しながら最適な方法を一緒に検討します。
「自分の場合はいくらで売れて、家賃はいくらになりそうか」を知りたい方は、まずはお気軽にご相談ください。

